「何から覚えればいいかわからない…」
新人として現場に入ったばかりの頃は、正直そんな気持ちになると思います。
最初から配管を任されることはほとんどなく、まずは手元作業、いわゆる“手元(てもと)”として先輩の作業をサポートするところからがスタート。
そこで今回は、現場歴10年の私が、新人水道屋が最初に覚えるべき基本作業5つをまとめました。
どれも当たり前に見えるけれど、この基本をおろそかにすると現場では信頼を失いやすいです。
1. 数字の読み方を覚える(1m=1000と呼ぶ)


図面や材料の指示で「1m」「1.5m」「3.75m」といった寸法がよく出てきます。
現場ではこれをミリ単位(mm)で読み替えて使うのが基本です。
たとえば「1m」は「1000(せん)」、「1.5m」は「1500(せんごひゃく)」、「3.75m」は「3750(さんぜんななひゃくごじゅう)」といった具合。
先輩から「1500で切って」と言われたら、1.5メートルのことを指しています。
この感覚を早めに覚えておくと、寸法指示をスムーズに理解できるようになります。
“メーターではなくミリで考える”——それが現場の基本ルールです。
2. 寸法通りにパイプを切れるか
現場では「正確に寸法を切る」ことが仕事の基本中の基本。
たとえば「353mmで切って」と言われたら、誤差1〜2mmでも仕上がりに影響します。
パイプソーやグラインダーを使って真っすぐ・寸法通りに切れるようになることが大切です。
焦らず、印を付けてから切る。切断面は面取りして仕上げる。
こうした丁寧な作業が、あとあと配管の精度や見た目にも差をつけます。
3. 勾配計・水平器で確認できるか

排水配管の仕事では勾配(こうばい)=水の流れる角度が命です。
1/50や1/100といった勾配を勾配計で確認しながら作業することが必要。
また、壁や床に器具を取り付ける時は水平器を使って“まっすぐ”を確認します。
現場で「少し斜めだな」と気づける目を養うことも新人の大事な力。
見た目の仕上がりと実用性の両方を意識しましょう。
4. ノリ付け(接着)を確実に行う

塩ビ管の接着(ノリ付け)は、誰でもできそうで意外と奥が深い作業です。
塩ビ管とソケットの両方にノリをムラなく塗る。
差し込んだ後はしっかりおさえる。
そのまま数秒キープして固定。
焦って動かしたり、ノリが乾く前に差し込みを繰り返すと漏水の原因になります。
現場では「ノリ付けが雑な人=信用されない」と思っておきましょう。
5. 掃除と片付け(ゴミを残さない)

どんなに作業が早くても、現場を汚す人は信頼されません。
切りくずや材料を取り出した後の袋や段ボールなど、自分が出したゴミは必ず片付ける。
最後に掃除をして帰るのも新人の大事な仕事です。
「片付けまでが仕事」と言われるように、綺麗な現場ほどトラブルも少ないです。
先輩が無言で掃除を始めたら、何も言われなくても一緒に動けるようにしましょう。
まとめ
今回紹介した5つは、どれも“当たり前”に見えますが、この基本ができる人は現場で確実に信頼されます。
最初は材料を運んだり、ノリを塗ったり、手元作業が中心。
それでも、数字を正しく読み、寸法を守り、掃除までできるだけで一人前に近づきます。
焦らず、目の前の作業を丁寧に積み重ねていきましょう。
地味な作業こそ、職人としての基礎を作ります。

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