洗濯機の排水があふれる・流れない!原因と自分でできる対処法

タイトル:洗濯機の排水水漏れ 洗濯機

はじめに

「洗濯が終わったと思ったら、水が洗濯機の下からあふれていた…」
そんな経験、ありませんか?

排水トラブルは、予兆なく突然起こることが多いうえに、放っておくと床材が傷んだり、
においやカビの原因になるだけでなく、洗濯機が使えず日常生活に支障が出ることもあります。

この記事では、水道設備の現場経験をもとに、
洗濯機の排水があふれる・流れないときの主な原因と、自分でできる対処法3選、注意点や業者対応の目安までをわかりやすくまとめました。


洗濯機の排水があふれる・流れない主な原因

洗濯機の排水トラブルは、排水の流れがどこかで妨げられていることで起こります。
主な原因は次の3つです。


● 排水口のつまり(糸くず・髪の毛・洗剤カスなど)

洗濯機の排水は、お住まいによって
**「洗濯パン(防水パン)」または「床排水トラップ(洗濯機用トラップ)」**に流れる構造になっています。

この排水口の内部には、ホコリ・糸くず・髪の毛・柔軟剤のカスなどがたまりやすく、
これが原因で水が逆流し、洗濯機のまわりに水があふれてしまうことがあります。

とくに、カバーやフタを外した奥にあるゴミ受けや封水トラップの内部に汚れがたまっていることが多く、
表面がきれいでも中で詰まっているケースがよくあります。


● 排水管の奥のつまり

排水口の掃除をしても改善されない場合は、排水管の奥で汚れが詰まっている可能性もあります。

排水管の中には、長年の汚れやぬめりが徐々にたまっていき、
やがて水の流れを妨げるようになります。

このケースでは、表面を掃除しても水が引かず、何度もあふれるという症状が出やすく、
業者による高圧洗浄などの対応が必要になることもあります。


● 排水ホースの折れ・潰れ

洗濯機と排水口をつなぐホースが、途中で折れていたり、押し潰れていたりすると
水がうまく流れず、ホース内に溜まった水が逆流してくることがあります。

洗濯機の脚や壁とのすき間、収納ラックなどがホースに当たって変形しているケースもあるため、
まずはホースの状態を目視でしっかり確認してみましょう。


自分でできる対処法3選

① 排水ホースの状態を確認・整える

ホースが折れていたり潰れていないかを確認し、自然なカーブになるように整えましょう。
必要であれば、一度ホースを外し、内部に詰まりや汚れがないか確認して水洗いするのも効果的です。


② 排水口の掃除をする(内部まで)

洗濯パンやトラップのフタを外して、内部のゴミや汚れをしっかり取り除きます。

  • ゴム手袋・割り箸・使い古しの歯ブラシなどを使って丁寧に掃除
  • ゴミ受けや封水トラップの奥の方まで確認するのがポイント

掃除後に**50〜60℃未満の「熱すぎないお湯」**を少しずつ流すと、汚れがゆるんで流れやすくなります。
※熱湯(60℃以上)は配管や部材を傷める可能性があるため使用しないでください。
※やけどにも十分注意してください。


③ 試運転で排水の流れを確認する

掃除が終わったら、実際に排水がスムーズにできるかを確認します。

洗濯機に10〜15L程度の水をためて、排水ボタンを押してみると、しっかり排水できるかどうかを確認できます。
※水がスムーズに流れず戻ってきたり、時間がかかるようであれば、配管の奥で詰まっている可能性があります。


絶対にやってはいけない行動


● 道具を落とす or 無理に突っ込む

排水口に棒や針金などを使って掃除する際は要注意。
奥まで突っ込みすぎると、詰まりを押し込んで悪化させたり、道具を落としてしまうリスクがあります。

特に配管のカーブに引っかかってしまうと、かえって取り出せなくなることもあるため、慎重に行う必要があります。


● 熱湯を流す

排水管やトラップに使われている塩ビ素材は高温に弱く、60℃を超える熱湯で変形・劣化する可能性があります。
誤って熱湯を流してしまうと、配管トラブルを引き起こす原因になるためNGです。


● 強力な薬剤を頻繁に使う

市販のパイプクリーナーなどは軽度の汚れには有効ですが、
頻繁に使ったり、量や放置時間を間違えると、配管や部品を傷めてしまう可能性があります。

また、異なる薬剤を混ぜると化学反応が起きて危険なこともあるため、
使うときはパッケージの説明をよく読み、指示された使い方を守りましょう。


業者に相談した方がいいケース

次のような場合は、無理せず水道業者に相談することをおすすめします。

  • 自分で掃除しても詰まりやあふれが何度も起きる
  • 排水がまったく流れず、逆流する
  • 排水口や配管の奥まで確認・掃除ができない
  • 洗濯機や配管から異音やにおいがする
  • 異物を落とした心当たりがあり、自分では取り出せない

修理費用の目安

簡単な掃除や軽度の詰まりであれば、
8,000円〜15,000円前後が一般的な相場です。

ただし、排水トラップの分解や奥の配管清掃が必要になる場合は、
専用の工具や高圧洗浄などが必要になり、作業内容によっては高額になるケースもあります。


業者選びの注意点

  • 極端に高額な請求
  • 「今すぐ契約しないとダメ」と即決を迫る営業
  • 見積もりを出さずに作業を始めようとする業者

このようなケースには注意が必要です。

「出張費だけで1〜2万円請求された」などのトラブルも実際にあります。
必ず事前に見積もりを確認し、納得したうえで依頼するようにしましょう。


賃貸と持ち家、それぞれの対応方法

  • 持ち家の場合
     → 火災保険が適用されるケースもあるため、念のため保険会社に相談してみるのもおすすめです。
  • 賃貸物件の場合
     → まずは大家さんや管理会社に連絡しましょう。
      勝手に修理をすると、後で費用を自己負担することになる場合があります。

まとめ|排水トラブルは早めの対応がカギです

洗濯機の排水があふれる・流れないというトラブルは、日常の汚れやゴミの蓄積が原因で起こることが多いです。

軽度な詰まりであれば、この記事で紹介した対処法で自分でも解消できる可能性は十分あります。
ただし、何度も起きる・中まで掃除できない・不安がある場合は、無理をせず専門業者に相談することが大切です。

大きなトラブルになる前に、違和感を感じたら早めにチェック・対処しておきましょう。

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